太陽光発電I-Vカーブトレーサーと故障位置測定器選び方
2018年2月 SOKODES GFを追記しました。
2017年11月 ソラメンテZ/iS連携を追記しました。
I-Vカーブとは、太陽電池が実際に作動している状態での電流Iと電圧Vの関係をグラフ化したものです。
このカーブの特性を計測し発電能力を把握するとともに、複数ストリングのカーブと相対比較する事により、異常ストリングの判定も行います。
前回の記事「太陽光発電O&M 設備メンテナンスと測定のポイント」で、太陽光発電設備の概要を説明しました。
図3 正常時の電流経路
図4 モジュール内に異常が生じた時の電流経路
また、検査には、発電状況調査(I-Vカーブ、故障位置測定、電圧測定)と電気設備の安全試験(検電、接地抵抗、絶縁抵抗、耐圧試験、継電器試験)に大別されることを述べました。
この記事では、太陽光発電設備の故障診断における故障位置特定の手順と測定手法を軸に、各種測定器を、I-Vカーブテスター群と故障位置測定に特化した故障位置測定器群に体系的に整理して、様々な観点における比較から、測定器の選び方を説明します。
この記事で取り上げている測定器
- I-Vカーブトレーサー:I-V400W (HT ITALIA)
- I-Vカーブトレーサー:FT4300(日置電機)
- I-Vチェッカー:MP-11(英弘精機)
- PVアナライザーEpsilon1000:PVA14300(日本カーネルシステム)
- 太陽光発電I-Vカーブトレーサー:IVH-2000Z(新栄電子計測器)
- ストリングトレーサ:SPST-A1,A2 (戸上電機製作所)
- 多機能高速I-V計測システム「ラキット」(エヌ・ピー・シー)
- ストリングチェッカー:ソラメンテZ SZ100、SZ200(アイテス)
- 太陽電池アレイテスター:SOKODES(システム・ジェイディー)
- 太陽電池アレイテスター:SOKODES GF(システム・ジェイディー)
- ソーラーパネルチェッカー:ソラメンテ-iS SI100、SI200(アイテス)
- ソラメンテZ/iS連携キット SR-200(アイテス)
- モジュールドクター:SMD-200(新栄電子計測器)
- セルラインチェッカ:SPLC-A(戸上電機製作所)
この記事のトピック目次
- (1) 太陽光発電設備の故障診断における調査の目的と流れ
- (2) 太陽光発電設備の故障位置特定の手順と測定手法
- (3) I-Vカーブトレーサーと故障位置測定器の全体鳥瞰
- (4) I-Vカーブトレーサーと故障位置測定器の価格とレンタルという選択肢
- (1) 故障位置測定器におけるソラメンテ-iS、SMD-200、SPLC-Aの位置づけ
- (2) ソラメンテ-iS、SMD-200、SPLC-Aの測定方式、仕様比較
- (3) SMD-200、SPLC-Aのカタログ表記による特長一覧
(参考)太陽光発電関連のNTTRECのライナップ鳥瞰
太陽電池については、市販ではソーラーパネルと呼ばれていますが、太陽電池メーカーはモジュールと呼んでいます。 ここでは、モジュールで表記を統一します。但し、引用でパネルとなっている場合もあります。
1.太陽光発電設備のI-Vカーブ測定と故障位置測定に関するNTTRECのラインナップ
(1) 太陽光発電設備の故障診断における調査の目的と流れ
太陽光発電設備の故障診断は、正常に発電しているかどうかの通常の正常性確認と表裏一体の関係にあります。
故障診断の手順の大きな流れは1.から4.のサイクルです。
- 正常な発電量が維持されているかの日常、定期的な確認
(ストリング、モジュール単位) - 発電量に変調が確認された場合の、故障位置の特定
(故障交換はモジュール単位のため、最終的にはモジュール単位での特定が必要) - 定量的な計測データに基づく異常、故障原因の究明
(メーカーとの交換交渉のためには、最低限モジュール単位での特定が必要だが、より明確な原因究明にはクラスタ単位での特定が必要) - 再発防止の対策実施
(故障交換はモジュール単位、他)
(2) 太陽光発電設備の故障位置特定の手順と測定手法
1メガWの太陽光発電であれば、モジュールの数は約4000枚になります。1ストリングあたり15直とすれば、ストリング数は267にものぼります。
故障交換はモジュール単位に行うため、最低限、モジュール単位で故障特定することが求められます。効率的な故障特定のために、以下のような2段階の手順が一般的といえましょう。
- 異常ストリングの絞り込み
- 異常モジュールの絞り込み
①異常ストリングの絞り込み
1メガWを例にとれば、接続箱にある267個のストリング個々に設定されているブレーカーで測定を行い、異常ストリングを絞り込みます。
異常ストリングの絞り込みにおいては、次の2種類の測定手法があります。
- i) I-V特性結果を分析・活用して判断する手法
- ii) 接続箱から送信した信号の返信信号を分析して判断する手法
i) I-V特性結果を分析・活用して判断する手法
写真1~3は、各ストリングのI-Vカーブを比較して、異常ストリングを絞り込んでいる様子を示したものです。
写真1 I-Vカーブで異常ストリングを判定している一例(1)
https://www.youtube.com/watch?v=hIAm38p7a8Aより引用
写真2 I-Vカーブで異常ストリングを判定している一例(2)
http://www.kernel-sys.co.jp/product/pv_analyzer/pv_analyzer_epsilon_use.htmlより引用
写真3 I-Vカーブで異常ストリングを判定している一例(3)
I-Vカーブトレーサ FT4300 日置電機
https://www.hioki.co.jp/jp/products/detail/?product_key=1666より引用
ii) 接続箱から送信した信号の返信信号を分析して判断する手法
写真4、5は、接続箱から送信した信号の返信信号を分析して、異常ストリングを絞り込んでいる様子を示したものです。
写真4 返信信号分析で異常ストリングを判定している一例(1)
https://www.youtube.com/watch?v=5lBMYRPkWgoより引用
写真5 返信信号分析で異常ストリングを判定している一例(2)
(本測定器は異常モジュールまでの判定が可能)
https://www.youtube.com/watch?v=hbVVXVNZfJYより引用
以上、異常ストリングの絞り込みにおいては、i) I-V特性結果を分析・活用して判断する手法とii) 接続箱から送信した信号の返信信号を分析して判断する手法があります。
双方の方式に該当する測定器群においては、ともに異常ストリングを絞り込むという故障診断に変わりはないのですが、i)は、太陽光発電性能の正常性確認の為に測定したI-V特性結果を分析・活用したものであり、ii)はI-V特性を測定することなく故障診断に特化しています。
そこで、このブログでは、表1のように、i)に該当する測定器群をI-Vカーブトレーサー、ii)のそれを故障位置測定器と定義しています。
各々のメリット、デメリットは以下の通りです。
i) I-Vカーブトレーサー
- メリット:
- 容易に異常ストリングの判定が可能
- 太陽光発電状況の正常性確認が可能(本来の目的)
- モジュール、クラスタ等故障特定した場合の故障分析、交換交渉のために必須なI-V特性測定が可能
- デメリット:
- 日射量、温度の影響を受けるため、測定環境、時間の制約を受ける
- 詳細なI-Vカーブ分析、判断には専門知識と訓練が必要
ii) 故障位置測定器
- メリット:
- 容易に異常ストリングの判定が可能
- 測定環境、時間の制約を受けにくい
- デメリット:
- モジュール、クラスタ等故障特定した場合の故障分析、交換交渉のために必須なI-V特性測定の機能がない
以上、価格、精度は除いたおおきな意味でのメリット、デメリットをのべましたが、次章以降の様々な比較から、総合的に判断していただければと思います。
なお、次項②の異常モジュールの絞り込みの測定器も、故障診断に特化しているので、故障位置測定器に分類しています。
手法 | 本ブログで定義する測定器群 | |
---|---|---|
異常ストリングの絞り込み | i) I-V特性結果を分析・活用して判断する手法 | I-Vカーブトレーサー (I-V正常性確認結果を流用) |
ii) 接続箱から送信した信号の返信信号を分析して判断する手法 | 故障位置測定器 (故障診断に特化) |
|
異常モジュールの絞り込み | 信号を分析して判断する手法 |
②異常モジュールの絞り込み
1メガWを例にとれば、267個のストリングの中から絞りこまれた異常ストリングに対して、そのストリングを構成している15のモジュールから異常モジュールを特定します。
詳細は後述しますが、基本的に①のiiと同様に、故障診断に特化した測定器で、モジュール表面をセンサ等を用いて故障特定します。
写真6,7,8は、その様子を示したものです。
写真6 故障位置測定器で異常モジュールを判定している一例(1)
https://www.youtube.com/watch?v=KkIqWeyCSnUより引用
写真7 故障位置測定器で異常モジュールを判定している一例(2)
https://www.youtube.com/watch?v=Au97jr-7UPYより引用
写真8 故障位置測定器で異常モジュールを判定している一例(3)
https://www.youtube.com/watch?v=qXcSe2bfPpQより引用
(3) I-Vカーブトレーサーと故障位置測定器の全体鳥瞰
「表1 異常個所の絞り込みとその判断方式による測定器群の定義」に基づいた測定器のラインナップを表2に示します。
異常ストリングの絞り込み | I-Vカーブトレーサー | IVH-2000Z | Epsilon1000 PVA14300 |
MP-11 | SPST-A1 | SPST-A2 | FT4300 | I-V400W |
新栄電子計測器 | 日本カーネルシステム | 英弘精機 | 戸上電機製作所 | 日置電機 | HT ITALIA | |||
故障位置測定器 | ソラメンテ-Z SZ-100 |
ソラメンテ-Z SZ-200 |
||||||
SOKODES | SOKODES GF |
アイテス | ||||||
システム・ジェイディー | システム・ジェイディー | |||||||
異常モジュールの絞り込み | ソラメンテ-iS SI-100 |
ソラメンテ-iS SI-200 |
Z/iS連携 キット SR-200 |
SPLC-A | SMD-200 | |||
アイテス | 戸上電機製作所 | 新栄電子計測器 | ||||||
(4) I-Vカーブトレーサーと故障位置測定器の価格とレンタルという選択肢
表2の測定器の価格は、一部20万円前後の他は、50万円から70万円前後が大半です。校正は年1回で3万円程度~10数万円かかりますし、付属品価格もそれなりにします。故障、トラブル発生、費用増のリスクもあります。
使用頻度と費用対効果を考え、メンテナンスの為の機器費用にどれだけ投じることができるか経営判断が必要です。必要な時に、必要な機器を、必要なだけ、安価でレンタルする、というのも一つの選択肢といえましょう。
2.太陽光発電設備の異常ストリング絞り込みの測定器の選び方
(1) I-Vカーブトレーサーの選び方
①開放電圧測定の限界とI-Vカーブ特性測定の必要性
そもそも何故I-Vカーブテスターが必要なのでしょうか?
多くの場で同様の記載を目にしますが、以下2点を引用します。
太陽光発電工事は、I-V特性を測定して完了!!汎用テスタで測定出来るのは、開放電圧だけです。 接地した太陽光発電の発電能力を測定するには、負荷試験が必要です。
不具合が有る系統でも開放電圧は同じ電圧値です。 したがって開放電圧測定だけでは不具合のある系統を発見するのは不可能です。
正直いって、何故、不具合があっても、汎用テスタで開放電圧に差が出ないのか理解できず、腑に落ちませんでした。色々調べて、ようやく腑に落ちました。その過程を紹介します。
太陽電池が発電するのは直流電力で乾電池と同じです。ゆえに、乾電池で考えます。腑に落ちなかった点を言い換えると、テスター(電圧計)で古い乾電池の開放電圧を計測すると、新しい乾電池と同じ1.5Vを示すのはなぜか、という点についてです。
起電力1.5Vの乾電池には、電池の内部に仮想の抵抗があると考えます。負荷をかけて電流が流れると、内部抵抗×電流分の電圧降下が生じます。電池が劣化すると、この内部抵抗が大きくなり、さらに電圧降下が増加します。電池の内部で、当初の起電力を食いつぶしていき、端子の電圧が下がっていきます。
ところで、テスター(電圧計)は、測定しようとする対象の電力を可能な限り使用しないように、邪魔しないように、テスター自らに非常に大きい抵抗(ここでは例として1万Ω)が直列に入っています。だから、対象物に並列にテスターを接続します。
そのテスター(電圧計)で、何もつながない開放状態の電池を計測すると、どういうことになるでしょうか。図7のように、電池の内部抵抗 r とテスターの1万オームの抵抗が直列に接続された形になってしまいます。
電池の端子電圧
=起電力-内部抵抗での電圧降下
=起電力ー内部抵抗×電流
図7 開放状態でのテスター(電圧計)接続
内部抵抗 r が、新品電池で1Ω、劣化電池で3Ωと仮定しましょう。テスターの内部抵抗との合成抵抗は、新品で10001Ω、劣化で10003Ω。端子電圧は、新品で1.5-1×(1.5/10001)=1.49948、劣化で1.49955となります。
通常のテスター(電圧計)では、スケールの関係から、新品も劣化したものも、1.5ないしは1.50Vで表記してしまう、ということです。
それでは、電池の劣化をなんとか計測するにはどうすればいいのでしょうか?それが、負荷を与えて電流を流すということです。
12Ωの負荷抵抗を接続した回路にすれば、電池の内部抵抗3Ωと負荷抵抗12Ωの直列抵抗で0.1Aが流れます。(電圧計への電流は無視します)。電池の内部抵抗による電圧降下は0.3V。電池の端子電圧は1.5-0.3=1.2Vです。このレベルならテスター(電圧計)のスケールで対応でき、劣化した電池として1.2Vと表示します。
太陽電池でも同じことです。
テスターで開放電圧が正常値を示したとしても、モジュールに故障、影、劣化などの不具合がおきているかもしれません。
それをしっかりと検知するためには、ストリング、モジュールに負荷電流を流してI-V特性を測定する専用の機器が必要なのです。
ということで、ようやく腑に落ちました。
このブログでは、こんな感じで自分が思った疑問等が腑に落ちるまで調べた内容を共有させて頂きたいというスタンスで書いています。
よろしかったら、おつきあいください。
②I-Vカーブとは?
I-Vカーブ
I-Vカーブは図9のように、太陽電池から出力される電力における電流と電圧の関係をプロットしたものです。I-VカーブのX軸の交点Voc はモジュールに何も接続していない解放状態、即ち電流が流れていない状態での電圧であり、開放電圧といいます。Y軸の交点Isc は、モジュールの負荷をショートさせた時に流れる電流で短絡電流といいます。解放電圧と短絡電流は太陽電池の性能を示す代表的なものであり、I-Vカーブはその中間の状態を示しています。
最大出力点
太陽電池の発電能力Pは電流(I)と電圧(V)の積ですから、グラフの原点と動作点からできる四角形の面積が発電能力になります。太陽電池の性能を最大限に発揮するには、この面積が最大になる状態で動作させることが必要です。その動作点を最大出力動作点といいます。この時の電圧を最大出力電圧Vpmax 、電流を最大出力電流Ipmax、電力を最大出力電力Pmax(Pmax= Vpmax × Ipmax)と呼んでいます。
曲線因子 FF値
図9において、開放電圧Voc と短絡電流Iscであらわされる青細線の理想の出力の四角形の面積に対する、実際の出力、青太線の四角形の面積の比
FF = Vpmax ×Ipmax / (V oc ×I sc )
を曲線因子 FF (Fill Factor) といい、I-Vカーブによる電流、電圧特性の良さを表します。図10はFF値を向上させることにより、出力電圧をより多く引き出すということを意味します。
STC変換
太陽電池は天候、気温の影響を受けやすいです。電流値(I)は、主に日射量に比例して数値が大きくなります。電圧値(V)は、温度に比例し、温度が下がると電圧値が上がります。
様々な環境において測定されたデータを、同一条件に標準化して正しい比較ができるようにすることを標準試験条件(Standard Test Condition)に変換するということで、STC変換といいます。STCは、日射強度1000W/㎡、太陽電池モジュール温度25℃です。
異常ストリング判定
I-V特性測定器では、電気的仕様から想定されるI-Vカーブと比較してストリングの異常を判定したり、図11のように複数のストリング形状を同時表示して、相対比較による異常判定を行う機能を具備しています。
③I-Vカーブの見方と形状の解釈
正常な太陽電池のI-Vカーブはなめらかな形状をしていますが、実際には電気的仕様から想定されるI-Vカーブと差異がみられることがあります。一般社団法人 日本電機工業会(JEMA)・一般社団法人 太陽光発電協会(JPEA)による太陽光発電システム保守点検ガイドライン(2016.12.28制定)の附属書E 「I-V曲線形状の解釈」を引用します。
正常な太陽電池のI-V曲線はなめらかな形状をしており、次の3つの要素に分けることができる。
- Iscから始まり電圧増加とともに緩やかに電流値が下降する部分
- 電圧の増加とともに急峻に電流値が下降しVocに至る部分
- 上記の2つの要素をつなぐ曲線部分(肩部分)
図12 I-V曲線形状
日射強度測定の不確かさ、又は部分的な日射又は受光面の汚れなどによって、測定したI-V曲線と電気的仕様から想定されるI-V曲線に多少の差異が見られる場合がある。また、このような差異は、計測器のパラメータ設定又は測定方法が間違っている場合を含む。
- ①曲線に段差又は変形
I-V曲線の異常な段差又は変形は、供試太陽電池モジュールに異常が生じているおそれを示している。(影、汚れ、損傷等原因を示しているが割愛)- ②電流小
(太陽電池アレイ側、計測器のパラメータ設定、日射測定の精度等原因を示しているが割愛)- ③電圧降下
(太陽電池アレイ側、計測器のパラメータ設定、測定上の原因等原因を示しているが割愛)- ④肩部分の曲線が緩やかになる
I-V曲線の肩部分の曲線が緩やかになるのは、劣化の兆候を示している場合がある(FFの低下)。また、肩部分の前後の直線部分のこう配が変化していると、肩部分の曲線が緩やかになったように見える場合がある。- ⑤こう配部の傾きが緩やかになる
最大出力点(Vmpp)とVocの間であるI-V曲線右側部のこう配は、供試回路の直列抵抗の影響を受ける。直列抵抗が高いと、この部分のこう配が相対的に緩やかになる。 (太陽電池配線に損傷または断線、モジュール又はアレイの内部接続の不良、モジュール自体の直列抵抗値の上昇等原因を示しているが割愛)- ⑥上部緩こう配部のこう配の変化
(太陽電池セルないの漏れ電流増加、Iscのミスマッチ、部分的な日陰または汚れ等原因を示しているが割愛)
以上、差異を①から⑥のパターンに分け、どのように解釈し、どこに問題があると考えられるかのポイントが、ガイドラインにまとめられています。いずれにしても、膨大なI-Vカーブの読み取りと解釈に基づく的確な判断が必要で、専門知識と熟練が求められます。
④I-Vカーブトレーサーの原理による分類 (コンデンサ充電方式と電子負荷方式)
6社の測定器の計測方式は、コンデンサ充電方式(受動形)と電子負荷方式(能動形)に二大別されます。
コンデンサ充電方式(受動形)は、可変負荷のコンデンサに充放電を行うことにより、電子負荷方式(能動形)は、トランジスタに制御信号を加えることにより、I-Vの特性を得ています。
この方式に基づくと、表3のような分類になります。
機器名 | IVH-2000Z | Epsilon1000 PVA14300 |
MP-11 | SPST-A1 | SPST-A2 | FT4300 | I-V400W |
---|---|---|---|---|---|---|---|
メーカー | 新栄電子計測器 | 日本カーネルシステム | 英弘精機 | 戸上電機製作所 | 日置電機 | HT ITALIA | |
外観 | |||||||
レンタル月額(税抜)* | ¥50,850 | ¥75,000 | ¥80,600 | ¥43,700 | ¥45,500 | ¥43,100 | ¥96,200 |
計測方式 | コンデンサ充電方式 (受動形) |
電子負荷方式 (能動形) |
|||||
メーカー記載 | コンデンサ方式 | コンデンサ負荷方式 | コンデンサ負荷方式 | 高速電子制御方式 | 高速電子制御方式 | 電子負荷方式 |
*レンタル価格は週額対応、長期割引きあり
⑤I-Vカーブトレーサーの基本特性と精度
表4は、表3にI-Vの基本特性を加えたものです。
機器名 | IVH-2000Z | Epsilon1000 PVA14300 |
MP-11 | SPST-A1 | SPST-A2 | FT4300 | I-V400W |
---|---|---|---|---|---|---|---|
メーカー | 新栄電子計測器 | 日本カーネルシステム | 英弘精機 | 戸上電機製作所 | 日置電機 | HT ITALIA | |
外観 | |||||||
レンタル月額(税抜)* | ¥50,850 | ¥75,000 | ¥80,600 | ¥43,700 | ¥45,500 | ¥43,100 | ¥96,200 |
計測方式 | コンデンサ充電方式 (受動形) |
電子負荷方式 (能動形) |
|||||
メーカー記載 | コンデンサ方式 | コンデンサ負荷方式 | コンデンサ負荷方式 | 高速電子制御方式 | 高速電子制御方式 | 電子負荷方式 | |
測定可能範囲 |
~ 12.00KW |
0~
10KW |
10W~
18KW |
一般10W~4.9KW
ハイブリッド10W~2.9KW |
10W~
8KW |
5W~
8KW |
50W~
9.999KW |
測定電圧範囲 | 20~ 1000V |
0~ 1000V |
10~ 1000V |
一般20.0~700.0V
ハイブリッド20.0~600.0V |
20.0~
1000.0V |
0.0~
1000.0V |
5.0~ 999.9V |
電圧精度 | ±3%F/S以内
分解能 1V 付属ソフトにて0.1Vまで表示 |
±0.5% F.S. |
±1.0%F.S.以内
(100,600, 1000Vの各レンジ) 分解能0.01V |
±1%rdg.
±5dgt |
±1%rdg.
±5dgt |
±0.2%rdg.
±3.0V 分解能0.1V |
±1%
rdg. ±2dgt 分解能0.1V |
測定電流範囲 | 1A~ 12A |
0~ 30A |
0.1~ 30A |
一般0.5~
10.0A ハイブリッド0.5~ 7.0A |
0.5~ 10.0A |
0.00~ 10.00A (MAX.12.00A) |
0.10~ 15.00A |
電流精度 | ±3%F/S以内
分解能 0.01A 付属ソフトにて0.001Aまで表示 |
±0.5%F.S. | ±1.0%F.S.以内
(2,10,30Aの各レンジ) 分解能0.01A |
±1%
rdg. ±5dgt |
±1%rdg.
±5dgt |
±1.0%
rdg. ±0.30A 分解能 0.01A |
±1%rdg.
±2dgt 分解能0.01A |
*レンタル価格は週額対応、長期割引きあり
電圧、電流精度については表記が区々であり、横並べ比較がイメージしにくいです。全測定器について、各社が言わんとしている精度の具体例が必要です。
まず、用語は以下の通りです。
rdg : readingの略で読み取り値(測定値)を表す
dgt :digitの略で分解能(最小単位)を表す
F.S. :Full Scaleの略で、全測定範囲を表す
PVA14300は、「測定電流範囲が0~30Aで、電流精度が±0.5% F.S.」とありますが、これは「0~30Aの全測定範囲で±0.15Aの精度」であることを意味します。
一方で、I-V400Wは、「測定電流範囲が0.10~15.00Aで、電流精度が±1%rdg.±2dgt、分解能0.01A」とあります。1dgtは分解能ですので0.01です。メーカー表記を翻訳すると、F.S.とは異なり、精度は測定値に依存し、「測定値±1%±0.02の精度」になります。
ところで、ここで述べている精度は確度にあたります。「確度とは?」について、YOKOGAWAから引用します。
確度とは?
指定された条件において種々の要因で生ずる誤差の限界(誤差限界)で表した計測器の精度となります。言い換えると計測器が確定した値がどれだけ真の値に近いかを示すもので「入力した信号に対する誤差の限界値」を表したものとなります。
これを踏まえて、全測定器について、横並べ比較できるように編集したものが表5 各社が表示する電流精度の具体例です。(各社には確認済みです)
機器名 | IVH-2000Z | Epsilon1000 PVA14300 |
MP-11 | SPST-A1 | SPST-A2 | FT4300 | I-V400W | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
外観 | ||||||||
測定電流範囲 /メーカー表記 |
1A~ 12A |
0~ 30A |
0.1~ 30A |
一般0.5~ 10.0A ハイブリッド0.5~7.0A |
0.5~
10.0A |
0.00~ 10.00A (MAX.12.00A) |
0.10~ 15.00A |
|
電流精度 /メーカー表記 |
±3%F/S以内 分解能 0.01A 付属ソフトにて0.001Aまで表示 |
±0.5%F.S. |
±1.0%F.S.以内 (2,10,30Aの各レンジ) 分解能0.01A |
±1% rdg. ±5dgt |
±1%rdg. ±5dgt |
±1.0% rdg. ±0.30A 分解能 0.01A |
±1%rdg. ±2dgt 分解能0.01A |
|
横並べ確認が容易なように、各社が言わんとしている電流精度を表記 | ||||||||
横並べしやすいように電流精度を具体的に表記 | 範囲内で ±0.36 |
範囲内で
±0.15 |
範囲内で
±1.0% |
測定値の±1%±0.5 | 測定値の±1%±0.5 | 測定値の±1.0%
±0.30A |
測定値の±1%
±0.02 |
|
測定値に対する精度 | 10A | -0.36 ~ +0.36 |
-0.15 ~ +0.15 |
-0.10 ~ +0.10 |
-0.6 ~ +0.6 |
-0.6 ~ +0.6 |
-0.40 ~ +0.40 |
-0.12 ~ +0.12 |
15A | -0.30~
+0.30 |
-0.17~
+0.17 |
||||||
25A |
測定値に対する精度を図13に示します。
あくまで、「入力した信号に対する誤差の限界値」です。
⑥I-Vカーブトレーサーの仕様一覧
機器名 | IVH-2000Z | Epsilon1000 PVA14300 |
MP-11 | SPST-A1 | SPST-A2 | FT4300 | I-V400W |
---|---|---|---|---|---|---|---|
メーカー | 新栄電子計測器 | 日本カーネルシステム | 英弘精機 | 戸上電機製作所 | 日置電機 | HT ITALIA | |
外観 |
|||||||
計測方式 | コンデンサ充電方式 (受動形) |
電子負荷方式 (能動形) |
|||||
測定可能電力範囲 | ~12.00
KW |
0~
10KW |
10W~18KW | 一般10W~4.9KW、ハイブリッド10W~2.9KW | 10W~
8KW |
5W~
8KW |
50W~9.999KW |
測定電圧範囲 | 20~
1000V |
0~
1000V |
10~
1000V |
一般20.0~700.0V、ハイブリッド20.0~600.0V | 20.0~1000.0V | 0.0~1000.0V (MAX.1050.0V) |
5.0~ 999.9V |
電圧精度 |
±3%
F/S以内 分解能 1V 付属ソフトにて0.1Vまで表示 |
±0.5%
F.S.
|
±1.0%
F.S.以内 (100,600, 1000Vの各レンジ) 分解能0.01V |
±1%
rdg. ±5dgt
|
±1%
rdg. ±5dgt
|
±0.2%
rdg. ±3.0V 分解能0.1V |
±1% rdg. ±2dgt 分解能0.1V |
50V測定時精度 | -30
~
+30 |
-5
~
+5 |
-1.0
~ +1.0 |
-1.0
~ +1.0 |
-1.0
~ +1.0 |
(-3.1)
~ (+3.1) |
-0.7 ~ +0.7 |
500V測定時精度 | -6.0
~ +6.0 |
-5.5
~ +5.5 |
-5.5
~ +5.5 |
-4.0
~ +4.0 |
-5.2 ~ +5.2 |
||
1000V測定時精度 | -10.0
~ +10.0 |
-10.5
~ +10.5 |
-5.0
~ +5.0 |
(-10.2) ~ (+10.2) |
|||
測定電流範囲 | 1A~
12A |
0~
30A |
0.1~
30A |
一般0.5~
10.0A、ハイブリッド0.5~ 7.0A |
0.5~
10.0A |
0.00~ 10.00A (MAX.12.00A) |
0.10~ |
電流精度 | ±3%
F/S以内 分解能 0.01A 付属ソフトにて0.001Aまで表示 |
±0.5%
F.S.
|
±1.0%
F.S.以内 (2.10,30Aの各レンジにおいて)
|
±1%
rdg. ±5dgt
|
±1%
rdg. ±5dgt
|
±1.0%
rdg. ±0.30A 分解能 0.01A |
±1% rdg. ±2dgt 分解能0.01A |
10A測定時精度 | -0.6
~ +0.6 |
-0.15
~
+0.15 |
-0.10
~ +0.10 |
-0.6
~ +0.6 |
-0.6
~ +0.6 |
-0.40
~ +0.40 |
-0.12 ~ +0.12 |
15A測定時精度 | -0.30
~ +0.30 |
-0.17 ~ +0.17 |
|||||
25A測定時精度 | |||||||
測定データ点数 | 120点 | 1024点 | 400点 | 100点 | 100点 | 200点 | 128点 |
測定データ保存数 | 800
データ |
9999
件 |
300
回分 |
50,000
ファイル |
50,000
ファイル |
タブレット容量による |
249以下 |
I-V測定項目 |
短絡電流 Isc 、開放電圧 Voc 、最大出力Pm 、内部抵抗Ω、 最大出力動作電圧Vpm、最大出力動作電流Ipm、曲線因子FF |
||||||
結果表示時間 | 約1秒 | 約1秒 | 約5秒 | 約1秒 | 約1秒 | 1秒 |
10秒 |
測定間隔時間 | 2秒 | 最大25秒 | 最大35秒 | 2秒 | 2秒 | – |
– |
日射計温度計 | 標準
搭載 |
オプション | 標準
搭載 |
オプション | オプション | オプション |
標準 搭載 |
STC換算 | 無 (ソフトで有) |
無 (ソフトで有) |
有 | 無 (ソフトで有、別途日射計温度センサ要) |
有 (別途日射計温度センサ要) |
有 | 有 |
I-V特性同時測定数 | 1 | 1 | 1 | 4 | 2 | 1 | 1 |
I-Vカーブ同時表示数 | 1 | 2 | 1 | 4 | 4 | 20 | 1 |
PCインターフェース | USB | USB、Wi-Fi | USB | SD | SD | タブレット仕様による | USB |
表示関連特記事項 |
顧客 タブレットに 無線転送 |
||||||
大きさ mm W×D×H |
127×243
×78 |
220×270
×100 |
230×320
×180 |
195×115
×70 |
195×115
×70 |
260×120
×250 |
165×235 ×75 |
重さ | 約1.4kg | 3kg以下 | 2.5kg | 690g | 690g | 2.0kg | 1.2kg |
電源 | 単3×4 | 単3×6
ACアダプタ USB |
NI-H×8
ACアダプタ |
単3×4
ACアダプタ |
単3×4
ACアダプタ |
単3×6 | 単3×6 |
レンタル月額(税抜)*1 | ¥50,850 | ¥75,000 | ¥80,600 | ¥43,700 | ¥45,500 | ¥43,100 | ¥96,200 |
ラキット対応*2 | 有 | 有 | 有 | 有 |
*1: レンタル価格は週額対応、長期割引きあり
*2: NPC社の多機能高速I-Vシステムの名称。日射計、温度計、多連プローブ(戸上電機製作所用)の計測ツールと、I-Vデータを集計・解析するソフトウェアがセットになっており、短時間で正確な解析レポートを出力。クラウド対応。
⑦仕様項目毎のI-Vカーブトレーサーの比較
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
⑧I-Vカーブトレーサー毎の仕様レーダーチャート比較
本項の仕様レーダーチャートで各測定器の特徴をつかんだ上で、次項でメーカーキャッチフレーズとNTTRECラインナップの位置づけを述べることとします。
一般的に、コンデンサ方式は、コンデンサという受動素子を負荷としているため、構造の簡易化に有利です。測定時間は短いですが、掃引時間がコンデンサの容量や太陽電池のI-V特性に依存するため、制御できないという特性があります。目的にかなった全体最適解に向けては、より一層の技術的な工夫が求められます。
電子負荷方式はトランジスタで能動的に電流をコントロールすることで、掃引時間を制御できます。一方で、アクティブな対応が必要なため、小型化、大容量化に向けては、より一層の技術的な工夫が求められます。
これを参考にして、以下項目でレーダーチャートを作成しました。
- レンタル月額
- 最大電力
- 最大電流
- 測定ポイント数
- 結果表示時間
- 測定間隔時間
- I-V同時測定数
- I-V同時表示数
- 体積
- 重さ
電圧はSPST-A1が700V以外は、他はすべて1000Vなので割愛しました。
精度は、測定値範囲で異なり比較表示が困難であるため、表示してもミスリードする可能性があるので、レーダーチャートから外しました。
測定範囲毎の各測定器の振れ幅比較を図31、32で示しています。
レーダーチャートにおける各仕様項目の値は、各仕様項目の最大値を1.0として基準化した相対的ポジションを示しています。
図24 I-V400W レーダーチャート
図25 FT4300 レーダーチャート
図26 SPST-A1 レーダーチャート
図27 SPST-A2 レーダーチャート
図28 MP-11 レーダーチャート
図29 PVA14300 レーダーチャート
図31 電流測定値の精度
図32 電圧測定値毎の精度
あくまで、「入力した信号に対する誤差の限界値」です
各社とも計測方式のメリットをいかし、不利な部分を技術、工夫でカバーしているようで、それが価格にも反映しているようです。
実際のお客様は、方式での選定よりは、現場での使い勝手、どれだけのレンジを使えるか、何アンペア、何キロワットまで使えるか?レポーティング、STC対応等パネルメーカーと交渉できるような環境はそろっているか、現場ユースかラボユースか、そして目的に照らし合わせた費用対効果に見合う価格か、等の観点から総合的に判断されているようです。
⑨I-Vカーブトレーサーのカタログ表記による特長とNTTRECラインナップの位置づけ
メーカーキャッチフレーズを考慮した上で、相対比較からのNTTRECのラインナップの位置付けをコメントします。
メーカーキャッチフレーズは、各社のカタログから原文のまま表示しました。
相対比較は、前項で示したレーダーチャートを再掲しました。
各項目の相対的ポジションは、各項目の最大値を1.0で基準化した値です。
I-Vカーブトレーサー HT ITALIA I-V400W
図33
写真9
メーカーキャッチフレーズ
- 国内ガイドラインに準拠した解放電圧、短絡電流の測定が可能
- 重量は1.2kgと、片手で持てる小型軽量サイズ
- MAX1000V/15Aに対応ゆえ、1000V設計のメガソーラーでも使用可
- 定格値をデータベースに登録し、測定データをSTC換算し自動的に合否判定可能
- I-Vカーブや測定データは測定直後に確認可能
- モジュールの性能に関するシリアル抵抗Rsの測定が可能
- 日射センサー、温度センサー、データ処理ソフト、TOPviewは標準
- 効率良く判定作業を行うためのオプション品を多数、用意
NTTRECラインナップ位置づけ
- 高価格帯の最上位機種
- 電子負荷方式
- PVA14300とともに高精度で最上位クラス
- 電力、電流対応規模は中堅クラス
- 結果表示は10秒で最長
精度追求の為、安定状態で計測することを優先する設計思想 - 測定間隔時間はなしで別次元
- 小型、軽量 (上位クラス)
- 日射計、温度計標準搭載
I-Vカーブトレーサー FT4300 日置電機
図34
写真10
メーカーキャッチフレーズ
- 1秒で1ストリングを測定、作業時間を大幅短縮
- 作業がはかどる高速測定
- 精彩表示と判定アシスト
- 測定結果の管理もスムーズ
- タブレットで結果を確認
- I-Vカーブを測定 (タブレットへ)無線でデータ送信
- 日射量とパネル温度を測定 (タブレットへ)無線でデータ送信
NTTRECラインナップ位置づけ
- 電子負荷方式
- 結果表示時間1秒で最短クラス
- 測定間隔時間はI-V400Wと同様に無しで別次元
- 表示機能は、スマホ・タブレットで個別対応の割り切り
- スマホ、タブレットとの連携で機動性大
- I-V同時表示機能数20は最上位
- 電力、電流対応規模は中レベル
- 既存のスマホ、タブレットを流用すれば、コストパフォーマンス高い
ストリングトレーサ SPST-A1,A2 戸上電機製作所
図35
写真11
図36
写真12
メーカーキャッチフレーズ
- 4ストリング分の測定結果を1画面に表示!
- ストリング間の相対比較により良否判定が簡単!(短時間)
- 施工時の検査も可能!
- 4つの測定モード
移動I-V特性測定、
同時I-V特性測定、
ストリング電圧/電流測定、
電圧テスタ- 結果をSDカードに保存でき、データをPC利用できる
- 相対比較方式を行う場合、日射計、温度センサ(オプション)は不要
- STC(基準特性)変換を行う場合、日射計、温度センサ(オプション)が必要
https://togami-elec.e-manager.jp/book-view/view/bookNum/76/memberNum/0/groupNum/1G?pagecode=18 より引用
NTTRECラインナップ位置づけ
- 電子負荷方式
- 最小、最軽量、最安価
- 電力、電流対応規模は最小
- A1のI-V同時測定数は4で最多
- ラキット対応。A1であれば、更なる作業時間短縮を実現
- 多連プローブ装着により、I-V同時測定数4の性能がフル発揮
- 作業効率重視なら、ラキットとの組み合わせで強み
I-Vチェッカー MP-11 英弘精機
図37
写真13
メーカーキャッチフレーズ
- 日射・影の変化の影響を受けづらい
- 容易な故障判断
- データ精度の精度向上
- メガソーラー向け 大容量18KW
- 直感的操作
- スピーディー
- 日射計を標準搭載
- オールインワン
http://eko.co.jp/wp-content/uploads/EKO-MP11-14-02J_2P_v020.pdfより引用
NTTRECラインナップ位置づけ
- コンデンサ充電方式
- 電流30A、電力18KW対応は最上位
- 結果表示時間5秒、測定間隔時間35秒は最長クラス
但し、30A、18KWの最大環境の場合のリスクを見込んだ数値
アレイ規模に依存 - 体積、重さ 大型クラス
体積が大きいが、形状が他と異なることの考慮要 - 日射計、温度計標準搭載
- ラキット対応ゆえ、クラウド上でのデータ管理、分析が可能
PVアナライザ Epsilon1000 PVA14300 日本カーネルシステム
図38
写真14
メーカーキャッチフレーズ
- シンプルな操作性(事前設定が必要なくワンボタンで計測可能)
- 短時間でのI-V計測が可能
(結果表示まで約1秒、日射の急変や部分影の影響を受けにくい)- 1024点計測による鮮明なグラフ表示
- USB、Wi-Fiでの動作、通信が可能
- 内部メモリに、9999件のデータを保存
- 逆差し、過電流、過電圧検出機能(事故防止)
- パソコンからの遠隔操作でスケジュール運転が可能
- 付属Viewソフトで、PCにて詳細なI-Vカーブ情報を確認
- 顧客管理ソフトで、お客様情報の一括管理が可能(オプション)
- 弊社独自のモジュール判定ソフトで、モジュールの不具合確認が可能(オプション)
http://www.kernel-sys.co.jp/product/pv_analyzer/pv_analyzer_epsilon.htmlより引用
NTTRECラインナップ位置づけ
- コンデンサ充電方式
- I-V400Wとともに、高額クラス
- I-V400Wとともに高精度で最上位クラス
- 電流30A対応は、MP-11とともに圧倒的最上位
- 電力10KW対応は中規模クラス
- 結果表示1秒は最短クラス
- 測定間隔時間25秒でMP-11とともに最長クラス
但し、30Aの最大環境の場合のリスクを見込んだ数値
アレイ規模に依存 - 測定ポイント数1024は圧倒的最上位
繊細なI-Vカーブによる分析必要時、優位性発揮 - ラキット対応ゆえ、
日射計、温度計オプションとクラウド上でのデータ管理、分析が可能
太陽光発電I-Vカーブトレーサー IVH-2000Z 新栄電子計測器
図39
写真15
メーカーキャッチフレーズ
- 太陽電池の発電量(I-V特性)をテスター感覚で簡単測定
- タッチパネル採用で操作が簡単
- カラー画面でストリングの識別が簡単
- ストリングごとの内部抵抗が測定可能
- 付属の日射・温度計にロガー機能を追加
- 動作電圧、動作電流、内部抵抗など測定項目が9項目
- I-V測定と同時に内部抵抗を測定、ストリングの劣化判定が可能
- 内部メモリー800件でメガソーラー特定も余裕
- LCD保護カバー付き、遮光カバーで屋外でも見やすく結果表示
https://www.shin-ei.ne.jp/solar/maintenance/ivh2000z/ カタログより引用
NTTRECラインナップ位置づけ
- コンデンサ充電方式
- 価格は安価クラス
- 電力12V対応は上位クラス
- 結果表示時間1秒で最短クラス
- 測定間隔時間2秒で最短クラス
- 小型、軽量最小クラス
- 日射計、温度計標準搭載を考慮すればコストパフォーマンス高い
⑩ラキット(太陽光発電のメンテナンスキット)とI-Vカーブトレーサーの相乗効果
MP-11、PVA14300、SPST-A1・A2は、以下ラキット対応です。
多機能高速I-V計測システム ラキット 株式会社エヌ・ピー・シー
メーカーアピールは以下の通りです。
- ストリング単位で電流電圧特性を計測し、太陽光発電システムの特性や異常値等を把握するメンテナンスキット。
- 日射計、温度センサー、多連プローブ(戸上電機製作所製ストリングトレーサを使用した場合)を含む計測ツールと、I-Vデータを集計・解析するソフトウェア(I-Vデータアナライザー)がセットになっており、短時間で正確な解析レポートを出力。
- I-Vデータアナライザーは、以下のI-Vトレーサーに対応。
- 株式会社戸上電機製作所:SPST-A1・A2
- 英弘精機株式会社:MP-11
- 日本カーネルシステム株式会社:Epsilon1000
参考
- 全天日射計:CHF-SR03(Hukseflux)
- 温度センサ:ST-11K-010-TS3-WT3(安立計器株式会社)
- Midi LOGGER:GL240(グラフテック株式会社)
- 多連プローブ(株式会社エヌ・ピー・シー) (*)
(*)多連プローブとは?
高速計測で発電ロスを低減、異常値もひと目でわかる
多連プローブ(多連プローブホルダーで特許登録:第5912156号)を用いた検査により、4ストリング同時計測が可能です。これにより、計測時間は1MWあたり2時間となり、メンテナンス中の発電ロスを抑えます。(割愛)
(戸上電機製作所製ストリングトレーサを使用した場合)
解析画面の一例
図41 解析画面の一例
https://www.npcgroup.net/product_and_service/multifunctional_high_speedI-V.htmlより引用
ラキットのI-V測定ツールで、NTTRECの各機器のラインナップの補完が可能になるとともに、クラウドサーバー管理で、多機能データ解析ソフトウェアが使用できるようになります。
(2) 故障位置測定器の選び方
①SOKODESとソラメンテZの開発思想の違い
表7に示すように、故障位置測定器のうち、異常ストリングを判定できるものは、ソラメンテZとSOKODESです。ソラメンテ-Zは異常ストリングを絞り込んだ後、ソラメンテ-iSで異常モジュール判定を行うという思想であり、SOKODESは1商品で異常ストリングから異常モジュールまでを判定するという思想です。異常判定に対するアプローチ方法が異なるため、測定器比較は行わず、個々に紹介することとします。
異常判定の観点に基づいた測定器の分類を表7に示します。
異常ストリング判定 | 異常モジュール判定 | 異常クラスタ判定 | |||
---|---|---|---|---|---|
戸上電機製作所 | SPLC-A (¥15,400) |
||||
新栄電子計測器 |
SMD-200 (¥44,500) |
||||
アイテス |
ソラメンテ-Z (¥33,300) |
ソラメンテIS (¥57,800) |
|||
ソラメンテ-Z |
ソラメンテIS |
||||
Z/iS連携キット* |
|||||
システム・ジェイディー |
SOKODES (¥72,800) |
||||
SOKODES GF (¥79,800) |
*NTTREC商品名はZ/iS連携キットSR-200ではなくZ/iS連携オプションSR-200で整理
( )内はレンタル月額 (税抜)
週額対応、長期割引あり
ソラメンテZ/iS連携キットSR-200をソラメンテIS-200の先端に付加することにより、ソラメンテZ SZ-200と連携することが可能となりました。これにより、非発電時にも天候に依存することなく検査をすることが可能となりました。
②SOKODESの測定原理、判定方法、仕様(SOKODES GFを含む)
SOKODESの測定原理と判定方法をシステム・ジェイディー社に問い合わせたところ、パルス検知型の方式であるとして以下答えをいただいたので、引用します。
SOKODESは、発電量を計測するのではなく、PVストリング(PV:太陽光発電の意味)中のインピーダンスを計測することにより判定します。
PVストリングの+極および-極それぞれに、わずかな電圧レベルの電気信号(パルス信号)を順次印加し、それらの反射応答波形を解析し、断線の有無を判断し、また断線位置とインピーダンス値を推定します。
印加するパルス信号は、その特性を生かし、モジュール内にあるバイパスダイオードを通らずに、通常の発電経路を伝搬し、高抵抗となっている箇所を見つけだします。
SOKODESのインピーダンス測定は、交流電流による測定方法と異なり、印加する周波数の影響を受けにくい手法となっております。
なお、インピーダンスとは、交流回路での電流の流れにくさを表す量です。直流回路と違い交流回路では抵抗の他にコイルやコンデンサも周波数に応じて抵抗のように働きます。
パルス検知型とはTDR(Time Domain Reflectometry)方式で、パルス波を送り、異常個所からの反射を解析する検査方式です。
「NEDO 実用化ドキュメント/エネルギー問題解決に挑む(新エネルギー技術革新事業、国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業)「業界初!太陽光パネルの障害を素早く発見し場所を推定する『SOKODES(ソコデス)』を開発 」から、「なるほど基礎知識 TDR測定」と「SOKODESの高周波パルスによる検査のしくみ」の図を引用します。
なるほど基礎知識 TDR測定
TDR測定は特性インピーダンスを簡単かつ正確に測定できるので、ケーブルやコネクタ、プリンタ基板、LSI(大規模集積回路)パッケージの検査などに広く用いられています。特性インピーダンスとは、交流回路の電圧と電流の比のことで、抵抗にあたります。伝送路で、高速信号を歪ませずに正確に伝えるためには、信号と特性インピーダンスを整合させることが必要です。
TDR測定では、ケーブルやプリント基板などの伝送路に高速パルスやステップ信号を伝播させ、その反射波形を測定します。この反射波形は伝送路における特性インピーダンスの変化を表します。そこでこの反射波形を解析すると、特性インピーダンスの変化に対するパルスや信号の遅延量がわかり、測定回路を確認することができます。小型化や高密度化が進むLSIでは、断線や短絡(ショート)などの不具合が起きる場合も多く、それを検出するためにTDRを利用した検査装置が開発されています。
図43 TDR測定の模式図
SOKODESへの応用のイメージ図も引用します。
図44 SOKODESの高周波パルスによる検査のしくみ
http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201601systemJD/pdf/systemJD.pdfより引用
太陽光のモジュール劣化判定においては、接続箱からストリング毎にパルスを送ります。断線箇所は抵抗が高くなっていて反射波が戻ってくるので、異常の有無がわかります。また、その反射波が戻ってくる時間で、断線などの位置も推定できます。
装置の開発にあたっては、相当の困難があったようです。反射波形の異常の位置(時間)から故障箇所を推定するといっても、太陽光モジュールは様々な種類があり、かつ現場環境も区々です。そのため、モジュール1枚あたりの反射時間が変化して、様々な現場での再現性が困難であったとのことです。試行錯誤を経てたどりついたブレークスルーが描かれているので、その部分を引用します。
「『産総研の研究では、正常なパネルのデータをもとに計算する方法がありました。しかし現場によってパネルは千差万別なので、どんな場合でも正しいというデータはありません。そうしてあみだしたのが、正極および負極の両方からパルスを入力し、その反射波の比率で故障箇所を推定するプログラムです』。(割愛)。接続箱から得たデータだけで解析し、(割愛)、発電していない夜中や、悪天候の日の検査も可能にしました。この画期的な技術は特許を取得しています。」
http://www.nedo.go.jp/hyoukabu/articles/201601systemJD/pdf/systemJD.pdfより引用
以上、SOKODESは異常ストリング判定と異常モジュール判定双方をできる点が特徴です。後述するソラメンテ-iS、SMD-200、SPLC-Aは異常モジュール判定の専門機器ですが、これらは異常クラスタの判定まで可能です。SOKODESは異常クラスタの判定はカバーしていないことが相違点です。
SOKODES GFの地絡検出機能について
SOKODES GFは、従来のSOKODESが持つ断線故障検出機能に加え、地絡検出機能の2つを併せ持っています。NTTRECでは、平成30年2月からレンタルを開始しました。
地絡とは、本来絶縁されている状態のはずが、何等かの異常でその絶縁が破壊され、大地と電気的につながってしまうことを言います。太陽光発電設備で地絡が生じると、発電効率の低下や感電、火災などの事故を引き起こす恐れがあります。
SOKODES GFは従来のSOKODESの断線検出機能と同様に、接続箱からストリング単位で地絡を検出し、不具合個所を推定することが可能です。
SOKODES GFを開発したシステム・ジェイディー社資料より、「SOKODES GFの構成」を引用します。
SOKODES GFは、下記のハード及びソフトウェアから構成されています。
- 断線検出機能
- PVストリングへ印加する電気信号を生成する信号発生器
- 印加した電気信号の応答波形を観測するオシロスコープ
- 断線の有無を判定し、位置推定などを行う解析ソフトウェア
- 地絡検出機能
- 正極・負極間および対地間電圧を測定する電圧計
- 絶縁抵抗値を測定する絶縁抵抗計
- 地絡の有無を判定し、位置測定などを行う解析ソフトウェア
第100回エコ塾 これからの環境ビジネス
「業界初! 太陽光パネルの障害を素早く発見し場所を推定する「SOKODES(ソコデス)の開発」
株式会社システム・ジェイディー 代表取締役社長 伊達博より引用
表8 SOKODESとSOKODES GFの仕様
太陽電池アレイテスター SOKODES | 太陽電池アレイテスター SOKODES GF |
||
---|---|---|---|
メーカー | システム・ジェイディー | ||
外観 | |||
測定単位 | 単一ストリング | ||
ストリング長 | 20枚以下 (54セルモジュール相当) | 24枚以下 (72セルモジュール相当) |
|
測定可能電圧 | 1000V以下 | ||
検出可能抵抗値 | 直列抵抗10Ω相当以上 | ||
測定可能パネル | シリコン系結晶系パネル (単結晶、多結晶、HIT) |
||
測定時間 | 20秒以下 | ||
地絡検出 | 測定単位 | ・地絡検出のみの場合:アレイ ・地絡位置推定の場合:単一垂直ストリング |
|
地絡位置推定 | ・絶縁抵抗が1MΩ未満時に推定 ・地絡を起こしているモジュール位置を表示 |
||
測定方法 | 手動 | 手動、および自動 | |
電源 | 単三乾電池×4 連続測定時間8時間 | ||
大きさ(重量) | 116×51.5×226mm(690g)※電池含む | 116×51.5×226mm(720g)※電池含む | |
データ取り出し方法 | Bluetooth接続 | USB接続 | |
オートパワーオフ機能 | なし | ||
レンタル月額(税抜)* | ¥72,800 | ¥79,800 |
*レンタル価格は週額対応、長期割引きあり
③ソラメンテ-Zの測定原理、判定方法、仕様(ソラメンテZ/iS連携含む)
STEP1で、ソラメンテ-Zにより故障ストリングを検出し、STEP2でソラメンテ-iS(次項で後述)で故障パネル特定を行うという2段階の商品構成となっています。アイテス社資料より以下を引用します。
「クラスタ断線、クラスタ高抵抗化が発生すると、ストリングのインピーダンスを測定することでクラスタ故障を検出することが可能である。(割愛)。接続箱にてストリング毎に開閉器を開放にしてパワコンを切り離し、ストリングのP-N端子からインピーダンスの測定と解放電圧を測定する。本手法により、効率よくストリング内のクラスタ故障パネルの有無を判定することができる。ソラメンテ-Zは接続箱ストリングの直列抵抗成分Rsを測定している。(割愛)。インピーダンス測定は天候の影響を分離して良否判断が可能となる。」
図45 ストリングの投下回路でのインピーダンス測定説明図
図46 ストリングのインピーダンスと開放電圧測定事例
(アイテス 太陽光パネルメンテブック 技術編 p19より引用)
クラスタ故障の種別は、STEP1のZとSTEP2のISを組み合わせた図47を目安に判別します。
図47 アイテス社製ストリングチェッカー「ソラメンテ-Z」とパネルチェッカー「ソラメンテ-iS」のクラスタ故障判定
(アイテス 太陽光パネルメンテブック 技術編 p19より引用)
ソラメンテ-Zを理解する上で、開発物語は参考になるので、引用します。
ソラメンテ-Zの登場
接続箱での点検(ステップ1)として構想されたストリングチェッカー、ソラメンテ-Zの開発者は、ストリングの開閉SWをOFFし、パワコン・送電系統と切り離した状態(開放時)でのストリングの抵抗値(インピーダンス)に着目した。Zとは電気回路の世界ではインピーダンスを表す記号に由来している。ストリングの直列回路に特殊な信号を印加し、その経路を通過した信号を受信し内臓のマイコンで解析してストリングのインピーダンス(抵抗)を割り出すのである。インピーダンスはほとんど日射の影響、すなわちソーラーパネルの発電の影響を受けない。その測定値は天候変化に左右されないため、昼夜に関わらず安定した値を示す。
問題は、様々な環境条件にある発電所のストリングにて、いかに求めたいインピーダンス測定を実現させるか、である。基礎電気理論にめっぽう強い開発者は、それを様々な回路とソフトウェアの工夫により具現化させた。(以下割愛)。」
ソラメンテZ/iS連携について
これまでは、ソラメンテZ(SZ-100)は異常ストリング検出、ソラメンテiS(SI-100)は判明した異常ストリングの中から異常モジュールを絞り込む、という個別、段階的なステップを踏むことが必要でした。
ソラメンテZ(SZ-100)は、インピーダンス測定法によるため、天候が良く発電していても、いったん非発電状態にして接続箱で測定します。もちろん、天候が悪い非発電状態でも測定可能です。
ソラメンテiS(SI-100)は、発電電流に伴う磁界の発生で異常モジュールを感知するため、発電しながら検査が可能ですが、逆に言えば、非発電状態では測定ができないという制約がありました。
以上より、ソラメンテZ(SZ-100)とソラメンテiS(SI-100)を組み合わせて使用する場合、発電状態にある天候の良い環境であれば一連の連続動作は可能ですが、天候が悪かったり、発電していない環境にある時は、異常ストリングは判明できるものの、異常モジュールまでの絞り込むという連続動作は制約を受けていました。
しかしながら、改正FIT法の施行を背景に、送電前、送電発電時のパネル点検ニーズが高まってきました。つまり、非発電状態においても、ソラメンテZとソラメンテiSの連続動作の必要性が高まってきました。
そこで、両者を連携するソラメンテZ/iS連携キットが商品化されました。これにより、発電状態でも非発電状態でも、異常ストリング検出から異常モジュール絞りこみまでの一連の検査が可能となりました。
なお、SR-200は、追図1に示すようにSI-200の先端にとりつける部品です。また、SZ、SIも個々に機能が強化されています。
図48 SR-200のSI-200への装着イメージ
表9に、ソラメンテシリーズのZ/iS連携によるラインナップ強化機能を示します。
従来シリーズ | Z/iS連携 新シリーズ | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
商品名 | 発電時 | 非発電時 | 商品名 | 発電時 | 非発電時 | |
異常ストリング検出から異常モジュール絞り込み | なし | - | - | SZ-200 + SI-200 + SR-200 |
- | ○ |
異常ストリング検出 | SZ-100 | - | ○ | SZ-200 | - | ○ |
異常モジュール絞り込み | SI-100 | ○ | × | SI-200 | ○ | × |
表10に非発電状態時における既存シリーズと新シリーズの利用シーン比較を示します。
既存シリーズ | 新シリーズ | |
---|---|---|
異常ストリング検出 | ||
異常モジュール検出 | - |
表11に発電状態時における既存シリーズと新シリーズの利用シーン比較を示します。
既存シリーズ | 新シリーズ | |
---|---|---|
異常ストリング検出 | 一旦、非発電状態にして検出 | 一旦、非発電状態にして検出 |
異常モジュール検出 |
表12にソラメンテZの仕様を示します。
商品名 | SZ-200 | SZ-100 |
---|---|---|
外観 | ||
測定単位 | 単一ストリング | |
測定可能電圧 | 1000V以下 | |
検出可能抵抗値 | 直列抵抗1000Ω以下 | |
測定可能パネル |
シリコン系結晶系パネル |
|
測定時間 | 5秒 | |
測定方法 | 手動、及び自動 | 手動 |
ナンバリング |
枝番設定が手動で可能 |
自動で連番 |
データ転送方式 | SDカード | USB接続 |
内部メモリへのデータ保存容量 | 3000件 | 999件 |
閲覧モード表示数 | 7測定分 | 2測定分 |
携帯性 |
ショルダーストラップ、 |
ネックストラップ |
拡張性 | SI-200、SR-200と連携測定が可能 | なし |
電源 |
単3電池×4本 |
単3電池×3本 |
大きさ(重量) |
165×85×35 mm |
144×48×85 mm |
データ取り出し方法 | SDHCメモリーカード | PCとUSB2.0接続 |
オートパワーオフ機能 | あり(省電力機能付き) | なし |
レンタル月額(税抜)* | ¥39,000 | ¥33,300 |
*レンタル価格は週額対応、長期割引きあり
表13に、ソラメンテiSと連携オプションの仕様を示します。
商品名 | Z/iS連携 SR-200 |
ソラメンテiSSI-200 | ソラメンテiSSI-100 |
---|---|---|---|
外観 | |||
最小検知電流 | - | 0.5A | |
測定可能電圧 | - | 1000V以下 | |
検出可能抵抗値 | - | 直列抵抗1000Ω以下 | |
測定可能パネル | シリコン系結晶系パネル(単結晶、多結晶、HIT) | ||
電源(電池持続時間) | - | 単3乾電池×4本 8時間 |
単2乾電池×2本 8時間 |
大きさmm 重量 g |
- | 48×36×952mm 480g(電池含む) |
40×38×920mm 430g(電池含む) |
センサーユニット
サイズmm |
155×40×960mm | 48×36×952mm | 40×38×920m |
センサーユニット 重量g |
410g | 285g | 350g |
延長棒長さ mm | - | 900mm(標準) | |
オートパワーオフ機能 | - | あり (省電力機能付き) |
なし |
レンタル月額(税抜)* | 15,000円 | 63,100円 | 57,800円 |
*レンタル価格は週額対応、長期割引きあり
④SOKODESとソラメンテZのカタログ表記による特長一覧
これまで述べてきたことを踏まえ、各社がアピールする特徴を一読ください。
SOKODES
写真17
- 3つのSが特徴です!
- 安全 屋根に上がらず接続箱からの測定で、落下の心配なく安全な作業が可能
- 早い 容易に素早く障害位置を発見!大幅な工数削減を実現
- 簡単 簡単なキー操作で測定、大型液晶表示で結果を確認
- SOKODESは、あらゆるシーンで活用いただけます!
- 安全検索の手間を解消 PVストリング中の障害個所を特定
- 計画的な点検作業の実施 天候、発電量に関係なく検査が可能
- 安全性および作業効率の向上 接続箱からPVアレイの障害を検出
SOKODES GF
写真18
- 業界初! 太陽電池アレイの断線と地絡を検出!
- 2つの機能
- パネル内断線と接続ケーブルの断線を接続箱から検出
- 地絡を接続箱から検出可能
- 障害位置を容易に素早く推定します!
- 屋根に上らないで検査できる!
- 不感帯がなく、地絡位置を推定可能
- 接続箱単位で一括測定が可能
- 短絡せず安全に絶縁抵抗を測定可能
- 電圧印加しないため、絶縁不良を悪化させる心配がない
http://www.system-jd.co.jp/products/sokodes_kt/sokodes.htmlより引用
不感帯とは、地絡が発生しても、正極と負極双方の地絡による地絡電流が相互に打ち消し合って、
地絡電流が見かけ上ゼロとなり、地絡が検出されない状態のことをいいます。
ソラメンテ-Z(SZ-100)
写真19
- 接続箱から簡単チェック
- 天候変化に影響されないあたらしい一次検査手法
- クラスタ断線や高抵抗クラスタなど交換対象となる
パネル故障を含むストリングを判別 - 接続箱の各ストリングP/N端子をプローブし、検出信号を発電回路に印加、
返信信号を解析 - 1ストリングの測定は約10秒、多数のストリングも効率的にチェック
- 天候変化による影響を受けない、安定した測定結果を得られる
(電圧は天候変化の影響を受ける) - 片手で持てるハンディイタイプ、現場での利便性と操作性を具備
- 従来の1次検査機器に比べ導入しやすい低価格設定
ソラメンテZ(SZ-200)の新機能
写真20
- 故障検出力を向上
- 自動測定で効率向上
- 測定個所が入力できる
- 記録容量が大幅アップ
- 見やすい大画面表示
- Linkオプション対応
- 送電前、送電停止時のパネル点検 (別売オプションZiS連携キットSR-200接続要)
ソラメンテ-iS(SI-100)
写真21
- 直観!ソラメンテ
- 音とランプで直観点検
- パネル外さず秒速点検
- 天候気にせず常時点検
- つかいやすさ、わかりやすさを徹底追及
- 必要機能を絞り込んだシンプルな操作性
- 卓越した検出能力で潜在故障を見える化
ソラメンテZ(SI-200)の新機能
写真22
- 低照度でも安定測定
- 操作性、耐久性を向上
- 省電力機能を拡充
- Linkオプション対応 NEW!
- 送電前、送電停止時のパネル点検(別売オプションZiS連携キットSR-200接続要)
Z/iS連携キット SR-200
写真23
- 強まる送電前、送電停止時のパネル点検ニーズに対応!
- 連系前にパネル点検ができる NEW!
- 送電前、送電停止時のパネル点検が可能に
- 連携前や停電時の点検ニーズに対応
- シンプル操作で高速点検(約3秒/パネル)
3.太陽光発電設備の異常モジュール絞り込みの測定器の選び方
(1) 故障位置測定器におけるソラメンテ-iS、SMD-200、SPLC-Aの位置づけ
ソラメンテ-ZとSOKODESは接続箱において信号を送出し、その返信号を解析して異常ストリングを判定します。SPLC-A、SMD-200、ソラメンテ-iSは、接続箱から信号の送出有無の違いはありますが、ともにセンサー等でモジュール表面で信号等を受信しモジュールからクラスタまでの異常を判定します。
ソラメンテZ/iS連携キットSR-200をソラメンテSI-200の先端に付加することにより、ソラメンテZ SZ-200と連携することが可能となりました。これにより、非発電時にも天候に依存することなく検査をすることが可能となりました。
異常ストリング判定 | 異常モジュール判定 | 異常クラスタ判定 | |||
---|---|---|---|---|---|
戸上電機製作所 | SPLC-A (¥15,400) |
||||
新栄電子計測器 |
SMD-200 (¥44,500) |
||||
アイテス |
ソラメンテ-Z (¥33,300) |
ソラメンテIS (¥57,800) |
|||
ソラメンテ-Z |
ソラメンテIS |
||||
Z/iS連携キット* |
|||||
システム・ジェイディー |
SOKODES (¥72,800) |
||||
SOKODES GF (¥79,800) 地絡検出機能付き |
*NTTREC商品名はZ/iS連携キットSR-200ではなくZ/iS連携オプションSR-200で整理
( )内はレンタル月額 (税抜)
週額対応、長期割引あり
NTTRECでは、戸上電機製作所、新栄電子計測器、アイテスについては、同一メーカーで異常ストリング判定から異常モジュール、異常クラスタ判定できるようにラインナップをそろえています。システム・ジェイディーはSOKODES1台で、異常ストリングから異常モジュールまでの判定をすることが可能です。
異常ストリング判定 | 異常モジュール判定 | 異常クラスタ判定 | |||
---|---|---|---|---|---|
戸上電機製作所 |
SPST-A1 SPST-A2 |
||||
新栄電子計測器 |
IVH-2000Z (¥50,850) |
( )内はレンタル月額 (税抜)
週額対応、長期割引あり
戸上電機製作所、新栄電子計測器については、I-Vカーブ測定を流用した異常ストリング判定をする測定器と異常モジュール判定専門の測定器の2構成です。
戸上電機製作所
新栄電子計測器
アイテス
アイテスは、異常ストリングを判定する専門の測定器と異常モジュールを判定する専門の測定器の2商品に加え、新シリーズとして、両者を連携するオプション Z/iS連携キットが加わりました。
写真26
システム・ジェイディー
SOKODESも異常判定専門の測定器ですが、一つの測定器で、異常ストリングだけでなく異常モジュール判定もできる点が特徴です。
なお、SOKODES GFは、SOKODESの断線検出機能に地絡検出機能が加わったものです。
ソラメンテ-Zは異常ストリングを絞り込んだ後、ソラメンテ-iSで異常モジュール判定を行うという思想であり、SOKODESは1商品で異常ストリングから異常モジュールまでを判定するという思想です。異常判定に対するアプローチ方法が異なるため、測定器比較は行わず、個々に紹介することとします。
モジュールの測定器比較は可能なため、後述します。
(2) ソラメンテ-iS、SMD-200、SPLC-Aの測定方式、仕様比較
絞り込まれた異常ストリングに対して、モジュール個々に検査して異常モジュールを特定する機器です。ソラメンテ-iS、SMD-200、SPLC-Aの方式比較を表15に、仕様比較を表16に示します。発電電流を利用するパターンと送信信号を利用するパターンに大別されます。探査内容は双方とも断線のチェックですが、発電電流を利用する場合のみダイオードの断線チェックも可能です。
SMD-200、SPLC-Aは双方のパターンに対応するために、送受信分離型です。相違点は、発電電流を利用する際に、SMD-200は発電の停止が必要ありませんが、SPLC-Aでは停止して検査する点です。双方とも送信信号を利用することにより、天候に依存なく断線のチェックが可能です。
ソラメンテ-iSは、発電電流を利用したパターンに特化しています。発電電流に伴う磁界の発生をセンサーで感知する一体型の方式で、他2社と一線を画します。もちろん、発電しながらの検査ですので、発電を停止する必要がありません。
ソラメンテZ/iS連携キットSR-200をソラメンテSI-200の先端に付加することにより、ソラメンテZ SZ-200と連携することが可能となりました。これにより、非発電時にも天候に依存することなく検査をすることが可能となりました。
機器名 | 参考 Z/iS連携キット |
ソラメンテ-iS | SMD-200 | SPLC-A | 探査内容 | |
---|---|---|---|---|---|---|
SR-200 | SI-200 | SI-100 | ||||
メーカー | アイテス | 新栄電子計測器 | 戸上電機製作所 | |||
レンタル月額 | ¥15,000 | ¥63,100 | ¥57,800 | ¥44,500 | ¥15,400 | |
外観 | ||||||
発電電流を利用 (天候依存) |
発電しながら検査 (発電を停止する必要がない) |
発電停止して検査 (発電電流を利用し、送信器から信号を送信して、受信機で感知) |
断線及びダイオードのチェック | |||
発電電流に伴う磁界の発生をセンサで感知 (メーカー表記) |
電流検査 (メーカー表記) |
電流消費型 /磁界モード (メーカー表記) |
||||
送信信号を利用 (天候に依存しない) |
発電停止して検査 送信器から信号を送信して、受信器で感知 |
発電停止して検査 送信器から信号を送信して、受信器で感知 |
断線のチェック | |||
Z/iS連携キットSR-200をソラメンテiS SI-200の先端に設定し、ソラメンテZのSZ-200からの信号を受信することで感知 | 断線検査 (メーカー表記) |
信号注入型 /電界モード (メーカー表記) |
*レンタル価格は週額対応、長期割引きあり
ソラメンテ-iS | SMD-200 | SPLC-A | ||
---|---|---|---|---|
メーカー | アイテス | 新栄電子計測器 | 戸上電機製作所 | |
外観 | ||||
レンタル月額(税抜)* | ¥57,800 | ¥44,500 | ¥15,400 | |
対象パネル | 単結晶、多結晶、 ヘテロ接合型 |
結晶系:クラスター単位 薄膜系:モジュール単位 |
制約なし | |
装置Ⅰ 本体 SPLC-A は送信器 |
電源、 接続時間 |
単2×2 約100時間 |
単3×4 約6時間 |
9V電池×1 約100時間 |
結果表示 | 10段階LED表示 スピーカー音 |
128*64ドット、バックライト付LCD 正常/断線状態と断線箇所をブザー及び音で判定 |
||
大きさmm | 直径44×長さ265 | 89×48×174 | 153×120×50 | |
重さg | 430(電池含む) | 450 | 290(電池含む) | |
装置Ⅱ ソラメンテ-iS →センサ SMD-200 →発信部 SPLC-A →受信器 |
電源 接続時間 |
単3×3 約50時間 |
9V電池×1 約4時間 |
|
結果表示 | 10個の判定用LED(緑)の点滅、LED点滅に動機したブザー音 | |||
大きさmm | 40×38×920 | 85×48×144 | 235×60×30 | |
重さg | 350 | 450 | 160(電池含む) | |
延長棒 | 900mm(標準) オプション付 1800mm |
0.5~3mまで伸長可 | オプション有 ロッドセンサ |
|
使用環境 温度、湿度 | 0~40℃ 0~85% |
10~40℃ 30~80% |
-10~50℃ 80%以下 |
*レンタル価格は週額対応、長期割引きあり
(3) SMD-200、SPLC-Aのカタログ表記による特長一覧
ソラメンテ-iSは2-2-4を参照してください。
SMD-200
写真28
- モジュールのバスバー電極の表面をセンサーする事で、欠陥クラスターを特定
- 特別な負荷装置は必要なし。通常の系統連系中に測定可能
- モジュールのバスバー電極を流れる電流を平面電流計センサーで測定
- 日射計内蔵。日射量に応じて電流補正。日射量の変化に左右されず
安定した測定が可能 - 離れたモジュールも延長棒を使用する事で、簡単に測定可能
- 先端のセンサーヘッド取り付けは、方向自在で、縦向きや横向きを簡単に変更が可能
- センサーヘッドは地磁気や外乱磁気を自動補正(特許出願中)する
機能を内蔵し、影響を防御 - 小型軽量で電池駆動。どこでも簡単に測定が可能
- 判定表示は、バーグパラメーター表示ですぐ解る
- 使いやすい2つのボタンの簡単操作
SPLC-A
写真29
- クラスタ故障やバイパスダイオード断線が簡単に検知可能
- モジュール間配線の断線、コネクタ接続不良個所の特定が可能
- 曇りの比でも探査できるため、効率的なメンテナンス作業が可能
- 故障クラスタの特定に加え、セルの断線個所までわかるため、
モジュールの出力低下予知が可能
4.竣工検査、停電点検における各種測定器群の比較(送電前、送電停止時の非発電状態時への対応)
本稿では、異常個所の絞り込みについて、表1に示したとおり異常ストリングと異常モジュールの2段階に分けて論じています。また、判断方式として、I-Vカーブトレーサーと故障位置測定器の2つの測定器群を定義しました。以下に表1を再掲します。
手法 | 本ブログで定義する測定器群 | |
---|---|---|
異常ストリングの絞り込み | i) I-V特性結果を分析・活用して判断する手法 | I-Vカーブトレーサー (I-V正常性確認結果を流用) |
ii) 接続箱から送信した信号の返信信号を分析して判断する手法 | 故障位置測定器 (故障診断に特化) |
|
異常モジュールの絞り込み | 信号を分析して判断する手法 |
一方で、改正FIT法やそれに連動した電気事業法の一部改正により、竣工検査や停電点検などの送電前、送電停止時に故障を特定するニーズが高まってきました。これを換言すれば、正常発電時でも、非発電時でも、異常ストリングから異常モジュール特定までの一連の作業を効率的に行いたい、という要望とも考えられます。
今回、ソラメンテZ/iS連携キットの商品化により、本ブログ2(2)③「ソラメンテ-Zの測定原理、判定方法、仕様(ソラメンテZ/iS連携含む)」の表9~11で、その点を詳述しましたが、他の測定器群の場合はどうであるかを示す必要があると考えました。そこで、表17「竣工検査、停電点検における各種測定器群の比較」にまとめました。
測定器の組み合わせ | 利用シーン | 記事 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
PT | 異常ストリング検知 | 異常モジュール検知 | 正常発電時 | 非発電時 | 非発電時の使用制限 | |
1 | I-Vカーブ測定器群 | SMD-200、SPLC-A等故障位置測定器群 | ○ | × | I-Vカーブ測定器群 | クラスタまで判定可能 |
2 | ソラメンテZ SZ-100 |
ソラメンテiS SI-100 |
○ | × | SI-100 | クラスタまで判定可能 |
3 | ソラメンテZ
SZ-200 |
ソラメンテiS SI-200 |
○ | ○ | クラスタまで判定可能。異常モジュール等絞り込みは実測値表示 | |
ソラメンテ連携 SR-200 |
||||||
4 | SOKODES | ○ | ○ | 異常モジュールは事前入力枚数における何番目かの表示 |
以上、「太陽光発電I-Vカーブトレーサーと故障位置測定器選び方」を解説させていだきました。
NTTRECにおいては、他にも太陽光発電関連商品のラインナップ(一部)がありますので、図49をごらんください。
なお、コーポレートサイトHPのREC VALUE STORYで、新規参入領域の太陽光発電設備のメンテナンスをケースに、NTTRECの設立経緯、強み、新規参入の考え方、新規参入領域での取り組み姿勢等全般をストーリー化してとりまとめてありますので、ご一読ください。
https://www.nttrec.co.jp/recvaluestory
また、ここで説明させていただいた測定器は、表18からNTTRECホームページにアクセスできますので、ご利用ください。
NTTREC HPで当該商品をごらんください。 https://www.nttrec.co.jp/
I-Vカーブトレーサー | 故障位置測定器 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
異常ストリング判定 | 異常モジュール判定 | 異常クラスタ判定 | ||||
HT ITALIA | I-V400W (¥96,200) |
|||||
日置電機 | FT4300 (¥43,100) |
|||||
栄弘精機 | MP-11 (¥80,600) |
|||||
日本カーネルシステム | PVA14300 (¥75,000) |
|||||
システム・ジェイディー | SOKODES (¥72,800) |
|||||
SOKODES GF (¥79,800) |
||||||
アイテス | ソラメンテ-Z SZ-100 (¥33,300) |
ソラメンテ-iS SI-100 (¥57,800) |
||||
ソラメンテ-Z SZ-200 (¥39,000) |
ソラメンテ-iS SI-200 (¥63,100) |
|||||
Z/iS連携 SR-200 (¥15,000) |
||||||
新栄電子計測器 | IVH-2000Z (¥50,850) |
SMD-200 (¥44,500) |
||||
戸上電機製作所 |
(¥43,700) SPST-A2 |
SPLC-A (¥15,400) |
||||
エヌ・ピー・シー | ラキット 多機能高速I-V システム |
( )内はレンタル月額 (税抜)
週額対応、長期割引あり
最後までお読みいただきありがとうございました。
松田 淳 NTTレンタル・エンジニアリング株式会社代表取締役社長【※本記事投稿時点】
最新記事 by 松田 淳 NTTレンタル・エンジニアリング株式会社代表取締役社長【※本記事投稿時点】 (全て見る)
- 太陽光発電I-Vカーブトレーサーと故障位置測定器選び方 - 2018年2月19日
- 太陽光発電 設備メンテナンスの要点と測定のポイント - 2017年7月24日
- 太陽電池とバイパスダイオードの原理に関する基礎知識 - 2017年6月1日