故障修理支援ツールが小型化してバージョンアップ(LBT-103)

この記事のトピック目次

  1. LBT-103の特長
  2. LBTシリーズの機能比較

1.LBT-103の特長

LBT-103
図1 LBT-103外観

LBT-103は、FTTHスプリッタ下部側の故障修理支援ツールとして利用されている、LBT-102の後継機です。従来機と同様に1.61μmの試験光によるONU側からのOTDR機能や、光パワーメータ、可視光源などを搭載したまま、小型軽量化、バッテリー強化を行い、更にWiFi機能を搭載しスマートフォン等からの遠隔制御も可能となりました。

1-1 小型化・軽量化

図2 従来機との外形比較

LBT-103は内部設計や筐体の見直しを行い、LBT-102の機能は継承したままで、容積比で48%の小型化と、約2/3の重量への軽量化(約700g)を実現しました。LBT102は各種機能の搭載により携帯性が劣ってしまいましたが、LBT-103は小型化/軽量化によりLBT-101の携帯性に近づいています。

1-2 操作性の向上


図3 操作パネル

従来機では液晶パネル横に操作ボタンを配置していましたが、LBT-103でタッチパネルを採用することで、視認性に優れた操作画面内で直接操作することができます。各機能は従来通りのシンプルな操作性を引き継いでいますので、現場で簡単にご利用いただけます。また、測定結果のデータ保存機能についても見直しを行い、更に使い易くなっています。

1-3 バッテリー強化

バッテリーの容量Upと省電力化により、連続使用可能時間が6時間(LBT-102)から10時間へ大幅にUpしました。途中でバッテリーの心配をすること無く、丸一日の仕事が行えます。また、外部からの給電にUSB給電(type-C)を採用しましたので、添付品のACアダプタに限らず車両用のUSB電源アダプタや携帯バッテリー等各種のものを便利に利用可能です

1-4 ネットワーク機能の強化

LBT-102ではUSBによるPC等との接続に限られていましたが、LBT-103はWiFi接続機能を標準装備しているため、無線接続によるシンプルな構成でスマートフォン等からの遠隔作業も実現可能です。

2.LBTシリーズの機能比較

<新旧諸元比較>機器名
LBT-103
LBT-102
LBT-101AV2
外観図

LBT-103
LBT-102

LBT-101AV2
OTDR波長
1.61±0.005μm
1.61±0.005μm
1.61±0.005μm
ダイナミックレンジ
8.0dB以上
8.0dB以上
6.0dB以上
イベントデッドゾーン
フレネル反射:2m以下
後方散乱光:7m以下
フレネル反射:2m以下
後方散乱光:7m以下
フレネル反射:2m以下
後方散乱光:7m以下
パルス幅
0.01/0.02/0.05μs
0.01/0.02/0.05μs
0.015μs
距離レンジ
1/2/10km(自動切替)
1/2/10km(自動切替)
1/2/10km(自動切替)
背景光カットフィルタ
1.31/1.49/1.55μm
1.31/1.49/1.55μm
1.31/1.49/1.55μm
ダミーファイバ
内蔵(10m)
内蔵(10m)
測定用光源波長
1.61±0.005μm
1.61±0.005μm
出力レベル
-3±1dBm
-3±1dBm
変調周波数
CW/CHOP
(270Hz,1,2kHz)
CW/CHOP
(270Hz,1,2kHz)
パワーメータ測定波長
1.31/1.49/1.55μm
1.31/1.49/1.55μm
測定範囲
-70~+10dBm±0.5dB
-70~+10dBm±0.5dB
変調モード
CW
CW
可視光源波長
0.65±0.020μm
0.65±0.020μm
出力レベル
-8dBm以上
-3dBm以上
変調モード
CHOP(約2Hz)
CHOP(約2Hz)
バッテリ使用時間
10時間
6時間
3.5時間
充電時間
5時間
5時間
4時間
ワイヤレスLAN
表示パネル
5.0型TFTカラーLCD
静電容量式タッチパネル付き
5.7型TFTカラーLCD
4.3型カラーLCD
外形寸法(mm)
185
217.5
190
高さ
116
157
96
奥行
56
74
48
重量
約700g
約1000g
約1000g

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高見沢 和俊  NTTレンタル・エンジニアリング株式会社 エンジニアリング部長

主にネットワーク系の執筆を担当しています。 光ファイバケーブルや施工技術の開発経験を基にして、ネットワーク構築・保守に使われる各種測定器・工具の効果的な利用方法を紹介するというスタンスで執筆しています。

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