太陽電池とバイパスダイオードの原理に関する基礎知識
バイパスダイオードは太陽電池と組み合わせて機能する、太陽光発電の不具合を回避するための素子です。本コラムは、その原理の基礎知識を解説するものですが、タイトルはあえて、「太陽電池とダイオード」ではなく、「太陽電池とバイパスダイオード」としました。
体系的に学んでいく方は、ダイオード、太陽電池と個別に原理を学び、バイパスダイオードと太陽電池の組み合わせをスムーズに理解されるのだと思います。しかし、一般の社会人の方は、いきなり太陽電池とバイアスダイオードの組み合わせから、入り込まなくてはならない方が多いのではないでしょうか。
実際に私は後者であり、基本的なことで「あれっ?」と思うようなことが多々ありました。それゆえ、解説にあたっては、まず、バイパスダイオードと太陽電池の組み合わせありきで、それらを最初から一つの系として意識した上で、太陽電池とバイパスダイオードは本質的には同じダイオードでありながら、どこまでが同じで、どこから何がどう違うのか、という観点から解説することが重要だと痛感しました。
一つの系として意識してその動作等を解説したものが、「太陽光発電バイパスダイオード故障判定原理と測定器選び方」です。
そこでは、系としての動作、オープン故障・ショート故障の特質等を解説しています。2016年年末に保守点検ガイドラインにバイパスダイオード検査が規定されましたが、それに至る背景を、改正FIT法の戦略、それを踏まえた上でのガイドラインの動きという観点から説明しています。また、ニーズの増大に対応すべく商品化された故障判定の専用測定器の商品比較、故障判定の原理等も詳述しています。
実務としての「太陽光発電バイパスダイオード故障判定原理と測定器選び方」をしっかりと理解するには基本原理の理解が必要です。体系的に学ぶ時間の余裕のない方の理解をスムーズにするために、冒頭で述べたように、あえて「太陽電池とバイパスダイオード」の一つの系から出発して、以下の構成により、その原理を解説しています。
この記事のトピック目次
可能な限り直観的に理解できるよう、下図のように図面を工夫し多用しています。よろしかったら、ご一読ください。
図0-1 バイパスダイオード 順方向電圧で電流が流れ続けている状態(図2-9再掲)
図0-2 太陽電池 光照射による起電力の形成と電流が流れ続ける状態(図2-12再掲)
1.バイパスダイオードと太陽電池の向きの組み合わせは? (頭の体操)
ダイオードとは、電圧がかかっている順方向には電流を流し、逆方向には電流を流さない、半導体素子のことをいいます。
図1-1 ダイオードの記号
ダイオードのI-VカーブでVFを順方向電圧といいます。逆方向に電圧を印加すると、ほとんど電流は流れません。
図1-2 ダイオードのI-Vカーブ
バイパスダイオードだけでなく、実は太陽電池もダイオードです。
僭越ながら、頭の体操をして頂けますでしょうか。
図1-3において、ダイオードである太陽電池の向きは上向きか下向きか考えてみてください。
図1-3 太陽電池 □のセルのダイオードの向きは?
バイパスダイオードは、太陽電池の一部不具合を迂回することが目的なのだから、バイパスダイオードも太陽電池もAからBへの同じ向きに違いない。だから、太陽電池のダイオードもAからBに向かう下向きになるはずだ・・・。
しかし、そうだとすると、太陽電池に一部不具合がない時にも、バイパスダイオードに電流が流れてしまうはずです。それではバイパスダイオードの意味がありません。
それでは、上向きなのか? しかし、太陽電池もダイオードなのに、カソードからアノードに電流が流れることなどありえるのか???
正解は、図1-4です。
図1-4 太陽電池のダイオードの向き
端的に示せば、図1-5のとおりです。
図1-5 バイパスダイオードと太陽電池
理解している人は、何をそんなことで悩んでいるのか、と思うでしょう。
しかし、ダイオードの特徴ある三角形の記号から、電流はこう流れるという固定観念を無意識にもっている人は、上記の素朴な問いに対して「あれっ?」と思ってしまうかもしれません。
実は、私自身が「あれっ?」と思ってしまった一人でした。しかし、下記文献によれば、そう思うのは私だけではなさそうです。
5-3 電流の向きに対する誤解
光電子の素子における上記の関係を整理できずに混乱し、光電流を逆に流れるものとして想起してしまう大学生は少なくない。それにはいくつかの理由が考えられる。そのひとつは、回路図記号から電流の向きを一意的に決めてかかるということだ。これは、記号に託された意味を自己流に拡大解釈してしまうことで、ダイオードの記号にある三角形が示す向きに電流が流れると決めつけるものであろう。特に、電流という理想的過ぎるモデルを反省することなく信じて疑わないような学生は、このような決めつけが起こりやすいようである
逆動作可能なデバイスを用いた電流の向きについての教員養成の試行
加藤徹也、西村浩隆 千葉大学教養学部研究紀要 第63巻 357~367頁(2015)
2.バイパスダイオードと太陽電池の原理は何が同じで何がどう違うのか?
バイパスダイオードも太陽電池も、どちらも同じP-N接合の半導体素子です。図2-1と図2-2に同じダイオードである太陽電池とバイパスダイオードにおけるPN接合体と記号の関係を示しました。
図2-1 太陽電池におけるPN接合体と記号の関係
図2-2 バイパスダイオードにおけるPN接合体と記号の関係
まず、基礎知識をおさえておきましょう。
(1)P型半導体とは? N型半導体とは? PN接合体とは?
「半導体」は、ある条件によって電子を通す物質で、電子を通す「導体」と電子を通さない「絶縁体」の中間に位置します。P型半導体とN型半導体は、例えばシリコンに異なる性質の不純物を「ちょこっと」加えることで各々生成されます。
純粋なシリコンなどは、結晶の中の電子同士ががっちりと固く結合されていて、自由に動き回れる電子はごくわずかしかありません。だから、電圧をかけても電気はほとんど流れず、絶縁体のようにふるまいます。
しかし、そこに電子を余分にもった不純物を「ちょこっと」加えると、導体のような性質に変化します。結晶の中を自由に動き回れる電子が存在するからです。このように、電子を余計にもった不純物が含まれるものをNegativeのNをとってN型半導体といいます。
図2-3 N型半導体イメージ
一方、電子の少ない不純物を「ちょこっと」加えると、電子が足りない穴(正孔)が電子の変わりの働きをして、まるでプラスの電子が動き回るようにふるまいます。この半導体をPositiveのPをとってP型半導体といいます。
図2-4 P型半導体イメージ
バイパスダイオードも太陽電池も、「自由電子を持つN型半導体と電子を奪いたい正孔を持つP型半導体の接合体(PN接合体)で同一です。
しかし、太陽電池は光をあてられることにより起電力を生み出して乾電池の働きをし、バイパスダイオードは順方向電圧が印加されると電流が流れます。同じPN接合体ですが、どこまでの原理が同じで、どこからどう原理が異なるのでしょうか?
(2)同じ世界であるPN接合体の空乏層と内部電界形成とは?
バイパスダイオードと太陽電池が同じところはPN接合体で自由電子と正孔がバランスをとり、空乏層と内部電界を形成するまでです。
図2-5に示すP型半導体とN型半導体が接合するとどういうことになるのでしょうか。
図2-5 P型半導体とN型半導体が接合すると?
自由電子を持つN型半導体と電子を奪いたい正孔を持つP型半導体同士ですから、接合するとN型半導体の電子はP型半導体の正孔へと移動し、打ち消し合います。そこで、図2-6のような電子も正孔も存在しない接合領域(空乏層)が形成されます。
図2-6 接合領域(欠乏層)の形成
しかし、なぜ接合領域(空乏層)が全面にならないのでしょうか?
なぜ一部の電子や正孔は残ったままになるのでしょうか?
それは、図2-7に示すように、N型からP型の方向に内部電界が生じ、電子や正孔が電界によって移動を妨げられてしまうからです。
図2-7 内部電界の形成
この内部電界は、接合領域(空乏層)において、N型半導体は電子が移動して電子が不足状態ですからプラスに帯電し電位が上昇し、P型半導体は電子を余分にもらうのでマイナスに帯電し電位が低下することによって生じます。
このように、バイパスダイオードも太陽電池も、自由電子と正孔がバランスをとり、空乏層と内部電界が形成されています。
(3)ここからが違うバイパスダイオードの世界
バイパスダイオードが動作するのは、P型にプラス、N型にマイナスの順方向電圧を印加した時です。この時の様子は以下のようになっています。
図2-8 外部電圧(電気エネルギー印加)による新たな電界の形成
外部電圧によりP型からN型の方向に電界が形成されます。これは内部電界の向きとは逆向きで、内部電界を減少させます。電子や正孔の移動を妨げてバランスをとろうとしていたのが内部電界ですから、図2-9に示すように、その妨げが弱められ電子と正孔が移動して結合します。
図2-9 順方向電圧で電流が流れ続けている状態
順方向電圧が印加されることにより、N型半導体の中の電子はP型半導体に印加された正電圧部に誘引され、P型半導体の中の正孔はN型半導体の負電圧部に誘引されます。これが接合部で衝突し、熱エネルギーに形を変えて消滅するというプロセスを繰り返します。このプロセスにより電流が流れ続けます。
逆方向電圧が印加されるということは、図2-10に示すように電子や正孔の動きを妨げていた内部電界をさらに強める方向に働きます。ゆえに電流は流れません。
図2-10 逆方向電圧で電流が流れない状態
(4)ここからが違う太陽電池の世界
P型半導体とN型半導体の接合面に光が当たると、光のエネルギーによって新たに電子と正孔が発生します。内部電界に誘引されて、電子はN型半導体へ、正孔はP型半導体へ移動します。
図2-11 叩き出された正孔と電子が各々の世界へと内部電界により導かれる状態
その結果、電子を外部へ押し出す光起電力が生まれます。図2-12に示すように、外部の電気回路を通して、押し出された電子はP型半導体の正孔と結合します。光起電力は光が当たっている間持続し、このサイクルが継続されます。
図2-12 光照射による起電力の形成と電流が流れ続ける状態
(5)バイパスダイオードと太陽電池のPN接合体と記号の関係のまとめ
図2-13 バイパスダイオードのPN接合体と記号の関係
図2-14 太陽電池のPN接合体と記号の関係
図2-15 改めて再確認 バイパスダイオードと太陽電池
3.アノードとカソードの定義とバイパスダイオードと太陽電池における実態
バイパスダイオードと太陽電池の原理は、どこまでが同じで、どこからが違うのか、そしてなぜ、図2-15のような電流の向きにながれるのか、はご理解いただけたと思います。
しかし、改めてアノードとカソードとは一体何なのだ?と気にされている方はいらっしゃらないでしょうか?
Wikipediaによれば、「アノードとは、外部回路から電流が流れ込む電極のこと。外部回路へ電子が流れ出す電極とも言える。アノードと逆の電極はカソードである。」とのことです。
図3-1に示したバイパスダイオードに順方向電圧が印加された時の様子を考えてみましょう。本コラムのテーマにのっとって、太陽電池により発電された順方向電圧を割り切って乾電池で表現していますがご容赦ください。
図3-1 バイパスダイオードと乾電池の場合
バイパスダイオードの▼には、電流が流れ込むので定義どおりアノードで納得です。同様に―は電流が流れ出すからカソードでこれまた納得です。
一方、乾電池に目を向けると、定義によると、正極は電流が流れ出すからカソード、負極は電流が流れ込むからアノードということになります。なお、図3-2以降の議論に合わせると、外部に動作するという視点で論じていることになります。
図3-1を踏まえたうえで、図3-2を見てください。
図3-2 太陽電池が外部に動作するという視点が考えた場合
太陽電池のダイオードの―は負極として電流が流れ込むのにカソード、▲は正極として電流が流れ出すのにアノードとのことです。上述の乾電池と異なります。
Wikipediaによる、「アノードとは、外部回路から電流が流れ込む電極のこと。外部回路へ電子が流れ出す電極とも言える。アノードと逆の電極はカソードである。」と照らし合わせると、合点のいかないところです。
以上述べたことは、太陽電池が外部に動作するという視点で考えた場合です。
太陽電池は自ら電気エネルギーを生成します。ということで、視点を変え、太陽電池内部における動作という視点で考えるとどうなるでしょうか。それが図3-3です。
図3-3 太陽電池内部における動作という視点が考えた場合
このケースでは、正極である▲は、-から電流が流れ込むのでアノード、負極である―は▲へ電流を流し出すからカソードとなります。太陽電池内部に視点をおくことにより、バイパスダイオードと同様に電流が流入するからアノードということにはなります。
しかし、太陽電池の内部に視点をおくことが前提であり、かつ定義では、「外部回路から電流が流れ込む電極がアノード」となっているのに、これは外部回路ではありません。
ここで、改めてWikipediaの「アノード」を引用します。
アノード(Anode)とは、外部回路から電流が流れ込む電極のこと。外部回路へ電子が流れだす電極とも言える。(割愛)。アノードと逆の電極はカソードである。アノードとカソードの区別は、電流(電子)の向きによって決まるのであり、電位の高低によらないことに注意を要する。陽極と陰極の区別は電位の高低によるとする流儀(電圧の方向による区別)と、アノード・カソードの直訳とする流儀(電流の方向による区別)があり、用語として混乱している。正極・負極という用語は、電流の高い側・低い側という意味で定着しているので、電位の高い低いの区別には正極・負極を、電流の区別にはアノード・カソードを用いるのが望ましい。正極・負極で表現すると、アノードは、真空管や電気分解では正極、電池の場合は負極である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%89
更に、「逆動作可能なデバイスを用いた電流の向きについての教員養成の試行」から引用します。どうしてもスッキリしない太陽電池における事例も記述されています。以下、赤の強調は私の追記です。
ダイオードのP型半導体とN型半導体それぞれ外部回路へとつながる端子は、順方向に電圧が印加され電流が流れている場合の定義に従い、P型側がアノード、N型側がカソードである。(割愛)。外部へエネルギーの供給を行う素子では、電位の高い正極から回路へ電流が流れ出すために、一般の電池では正極がカソード、逆に負極がアノードと呼ばれる。形式的には陰極が正極となるのである。ただし、光電池(太陽電池)やフォトダイオードはP-N接合の接合面を広くしたダイオードである。(割愛)。これらのダイオードによる光発電では、P型側から外部へ電流が流れだし、N型側に流れ込むので、P型側が正極、N型側が負極となる。アノード・カソードという名称はダイオードとしての内部構造が優先され、光発電素子では正極(P型側)がアノード、負極(N型側)がカソードと呼ばれる。
http://opac.ll.chiba-u.jp/da/curator/900118660/13482084_63_357-367.pdf
要するに、
- 太陽電池の場合は、電池内部の視点にたって考える必要があるという前提条件付きで、太陽電池もバイパスダイオードも電流が流入する電極をアノードと呼ぶ。
- バイパスダイオードのアノードは電位が高い、乾電池のアノードは電位が低い、前提条件付きの太陽電池のアノードは電位が高い。アノードと電位の高さの関係に統一性がない。
- しかし、アノードとカソードの区別は電流の向きによって決まるのであり、電位の高低によらないものなのだから、そう理解しましょう。
ということなのでしょうか。
どうもスッキリしません。
以下は、Yahoo知恵袋で、「化学の電池で陰極、陽極と正極、負極の違いがわかりません」という質問に対してベストアンサーに選ばれたuochocoさんの回答です。一部、抜粋して紹介します。以下、赤の強調は私の追記です。
- (冒頭割愛)
- もとから欧米では電流の向きで区別するanode/cathodeが主流だったらしい
- しかし電池ではこれが逆転するので電位の高低で区別するpositive/negative electrodeとも言うようになった
- 明治の日本人が電流の向きで区別するとは理解せずanode/cathodeを陽極/陰極と訳し、電位の高低で決めるようにしてしまった
- あるいは、positive/negative electrodeを陽極/陰極、正極/負極と二重に訳してしまった
- いずれにせよ、国語の陽極/陰極と正極/負極は定義が一致するので区別する意味がない
- ところが欧米ではanode/cathodeとpositive/negative electrodeが常には一致しないので「気をつけろ」と言われる (以下割愛)
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1272710872
相当に奥深い世界なのだ、ということは理解できました。
最後に、なんだかうれしくなったエッセーの一部を紹介します。
(割愛)。国際的に評価の高い研究業績を挙げられた、理学系の高名な大学教授の退職に際しての回顧録の中にある以下の記述は大変に興味深い。(割愛)。また、国際的な研究業績で著名な物理化学者が漏らされた言葉は下記である。
長年にわたり、一般物理化学を教えてきたが、その中で、電気化学の部分を教えるのが、一番自信がなく、嫌であった。その原因は、最初に出てくるアノード・カソード、陽極・陰極、正極・負極の各用語が互いに紛らわしく、合理的に示されていないことにある。(割愛)。
「電解百話 -第82話・第83話- アノード・カソード、陽極・陰極、正極・負極は何故に紛らわしいか
ソーダと塩素 2005年11・12号 高橋正雄(横浜国立大学 名誉教授)、増子昇(東京大学 名誉教授)」より引用
太陽電池とバイパスダイオードの系としての動作は?その原理は?というところから、とんでもない世界に迷い込んでしまったというのが正直なところです。
「これはこういうことだ!」、というスパッとした、スッキリする解説をして下さる方がいらっしゃったら、ぜひご教示ください。みなさまのお力も借りて、私のモヤモヤ感の解消を多くの人と共有できるようなコンテンツを作れればと思います。
弊社公式Twitterアカウントか、Facebookページにコメントをお寄せください。
以上で、「太陽光発電バイパスダイオード故障判定原理と測定器選び方」の基礎を補完する位置付けで解説した、「太陽電池とバイパスダイオードの原理に関する基礎知識」を終わります。
最後までおつきあいくださり、ありがとうございました。
NTTRECにおいては、他にも太陽光発電関連商品のラインナップ(一部)がありますので、図3-4をごらんください。
なお、コーポレートサイトHPのREC VALUE STORYで、新規参入領域の太陽光発電設備のメンテナンスをケースとして、NTTRECの設立経緯、強み、新規参入の考え方、新規参入領域での取り組み姿勢等をストーリー化してとりまとめてありますので、ご一読ください。
https://www.nttrec.co.jp/recvaluestory
図3-4 太陽光発電関連商品のラインナップ(一部)
松田 淳 NTTレンタル・エンジニアリング株式会社代表取締役社長【※本記事投稿時点】
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